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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第7章  ~ご主人様の甘い誘惑~

 騎士団と遭遇する確率は極めて低い。
 だが、絶対ではない。

 たとえ見つかっても陛下の立場なら連れ戻されることはないかも知れないが、その為にルカが咎められるのは気が引ける。

 
「おあずけの次はお留守番? ご主人様は俺を抑止させるのがお好きなの」

 ルカはサクナ耳元で甘く艶めいた声で囁くように言う。その突込み処満載な言葉にサクナは耳を赤く染め狼狽してしまう。


「別にいいけど、後で噛み付いちゃうぞ?」

 と、ルカはカブっと耳朶を甘噛みする。

 ────既に噛んでるし…………

 結局、ルカと一緒に着替えを済ませサクナたちは談話室に行く。

 

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