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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第8章 ~天使の微笑みは淫らに咲く~

しかし、ルカは平然なふりをしてるだけ。
どうにもならないのはルカの方だった。
可愛く甘え淫らになるサクナを前に、既に自身は限界だ。
潤んだ緋色の瞳はより紅く強くルカを求めている。ウットリと見上げるその瞳はルカの心を捉えて離さない。
唯一ルカを狂わせる。
陛下として、どんな時も冷静に対処する、それは外から自分を眺めるように周りを見極める。
必要とあらば時には冷酷にもなる。
だが、サクナを前にすると情けないほど甘えたくなる、春をおもわす甘い香りは心を癒してくれる。
それは、もっと味わいたくなるほど魅力的で心を高鳴らせる。
そして、どうしようもないほどサクナに惹かれてしまう。

