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第9章 　~夜宴は月夜の下で~

　ミモリはサクナが婚約者となった後にふたりを引き離すような行動をするようになった。

　その、前兆だったとも言えるサクナがルカのプロポーズを受けたその日だった。

　やたら、祈り姫としてサクナを選んだ事を強調するような言い回し、ルカは不審に思い心苦しかったがそれをサクナの前で肯定してしまう。


　ミモリもサクナを妃とすることは反対しなかった。妃を娶れと言ったのはミモリなのだから。

　しかし、ミモリはやたらサクナのことを訊いてくる。愛しているのか、本気なのかと、その言葉だけ訊くと嫉妬のようにも聞こえる。

　ルカの出した結論は、ミモリは陛下に気のあるフリをしている。何かの目的の為にそう考えるのが一番しっくりときた。