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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第9章 ~夜宴は月夜の下で~
補佐官にはサクナの社交界デビューと、その婚約発表を兼ねた舞踏会の指揮をとっている。
それは、レオナールを始めとした、多くの使用人たちが携わる、近年にない大きな舞踏会となる。
「俺一人で決めれることじゃない。それに、補佐官の事は信用ならない。ヴィストを監視に付けさせて貰う」
「それは、承知しています。ですが、陛下このようなわたしにヴィストーター様の妃になることは勿体ない身に余ります。どうか、婚姻は破棄させて頂けませんか」
「ヴィストは、全てを知った上で補佐官殿を娶ると約束してくれた。その事はふたりで話し合うといい」
「…………ありがとうございます」