この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第10章 ~暗闇の誘惑~

少なくともそこに陛下に対してそれぞれの思惑がある。女性が嫉妬するのはその人を手に入れたい何かがあるから。
他人から見れば残酷な事でも自分にとっては大切な事。
それは、サクナとて同じ。
ルカは自分を護る為に補佐官に最終宣告を与えた。自身の恋愛の自由の為にそれをミモリに押し付けたのはサクナも同じである。
守られる立場でしかない事はとても歯痒くもある。だけど、自分ではどうにもならないことも多々あり、その想いのためにサクナもまた冷酷になる。
────どんなに酷いとおもわれてもルカを諦めるなんて出来ない。そして、自分を護る為にルカが離れていくとしたら、そんなの絶対に嫌だ────

