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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第1章 ~始まりの森~
遡ること一ヶ月前、初めて陛下に出会い口づけを交わしたのは記憶にも新しい。
一族を継ぐものだと思っていたサクナには衝撃的な事であった。いきなり求婚され、長はそれを許した。
陛下に逆らうことが出来なかったのかと思いきや、長のだした条件はサクナ自身がそれを望むならと付け足した。
そして、現在に至る。
サクナはルカが祈り姫としてサクナに求婚したのは、最初から知っていることである。
さすがにこんな自分に一目惚れしたなど思うほうが不自然であり、そんなサクナはルカに一目惚れしたのだが。
この国の多くの女性は陛下に憧れの男性として想い描くことは必然であるとさえ言われるほど魅力的な人である。
サクナが心を奪われたのも必然だった。