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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第11章 ~ 落花流水の情~

「今日の補佐官のとった行動は明らかに狙いはお前だ」
サクナは頷く。
それは、嫉妬心を煽り、ルカへの信頼を壊すことが狙い。でも、そんなことをしてもルカが補佐官を抱くとは思えない。
「サクが言った抱かないことへの嫉妬って言うのが一番わかりやすいよな」
「抱かれることより、嫌がらせすることのほうが強くなったのかもね」
「ああ、俺自身もわからなかった。お前がそこまで、俺を信用してくれてるって。あの状況を見て着替えだと思えた事が不思議だ」
サクナは、むしろそれが不思議だ。
「だって、ルカは自分が先に脱ぐなんて私でもしないのに…………補佐官の前で脱ぐなんて有り得ない」
だからこそ着替えだとわかった。
ソファにはテールコートが置いてあったし、それに補佐官が嫌がらせをする人だとわかってるわけで、むしろ疑いをかけるほうが難しい。
「…………そんなに脱いで欲しかったの?」
「べ、別に。今はその話はいいから」
「何だよ早く言えよ、何なら今から脱ごうか?」
「なっ、何でここで脱ぐのよ」

