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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第1章 ~始まりの森~
「はぁ、やっぱり女は苦手だ」
ドサリと背もたれに身を落としながらルカは嘆いた。
「ルカ様も苦手なの?」
誰にでも優しい、陛下とはそういう人だと思っていたサクナは、ルカが感情をあらわにしたことに少し驚いた。
「ああ、あの態度を好きになれって方が無理があるだろ?」
確かに。ミモリには悪いがサクナは納得する。
サクナは、仕える身であるからそう思っても誰にも迷惑をかけるわけでもない。
しかし、ルカは立場上そういう訳にもいかない。
だからこそ、サクナが王宮の人たちに嫌がらせを受けていてもルカは何も言えない。
それがわかっているから、サクナもまたそのことをルカに知られたくなく、いつも隠していた。
「サクはほんとスレでなくていいよな」
「っ、きゃっ」
ルカは後ろから手を伸ばしサクナを抱え上げ自身の膝の上に乗せ、更に身体を反転させ抱きしめた。
サクナの脚はルカを跨ぎソファの上で折り曲げられる。短いスカートからは無理やり開かされた腿とドロワーズが顔を出す。
「や、ルカ様…………見えちゃう」
「ひっついてたら見えないよ」
「そ、そうだけど…………」
それ以前にこの格好が恥ずかしい。
下肢から鎖骨までもがみっちりとルカの身体に密着してしまう。
何度か抱きしめ合うことはあるが、こんなにも密着したのは初めてだった。