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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第13章 ~花嫁の苦悩~
「可愛いサクナ、見ててヒヤヒヤしました。花嫁を待つ婿とはこんな気持ちになるのですね」
人懐っこい笑顔…………なのに。
初めてあった時は気にもならなかったのに、どうしてか今日のヴィストーターには身を構えてしまう。
息を呑むほどの空間なれないドレスのせいか、緊張のドキドキが警戒音に聞える。
レオナールに変わりヴィストーターのエスコートで祭壇まで歩く。
「姫様。後は大主教様に従ってください」
サクナはふっーとため息を洩らす。
「サクナは、あがり症? 頬が真っ赤ですよ」
クスッとヴィストーターは、サクナの頬に触れる。
「あ……」
「このまま、誓のキスの練習もしますか?」