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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第13章 ~花嫁の苦悩~
微笑みながらヴィストーターはサクナの下唇を撫でだす。
「や、めてください」
サクナはキッと睨み付けヴィストーターの手を止める。
「サクナ、淑女が男性を睨むものじゃないよ。怒った君も可愛いけどね」
ヴィストーターは、サクナの反応を愉しむように握った手首を掴み、腰を引き寄せる。
クリノリンでふんわりさせたロングトレーンのドレスが揺れサクナの足に骨組みされたクリノリンがあたる。
「目を閉じて、淑女らしく」
「淑女なら、誰でもかれでも相手するものじゃないです」
「意外に強情だね。そんなに抵抗されると本当にキスしたくなりますね」
ニコニコと無邪気に笑うヴィストーター。
「試してみませんか? 自慢じゃないけど陛下より上手いよ?」