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第13章 　~花嫁の苦悩~

　大聖堂の小部屋に入ると、陛下の姿を見た侍女たちは慌て深い礼をした。

「着替えさせてくれる」

　いそいそと、ユイナを始めとする侍女たちはサクナのドレスを脱がせ、クリノリンを外しコルセットやガーターなどはそのままで別のドレスを着させられる。

　
「わ……ふぅっ！」

　いつものデイドレスに身を包んだサクナをルカは横抱きにし、爽やかな笑顔を侍女たちに向けお礼を言う。

　王族や貴族は使用人に礼をしない。
　それが、彼女たちの仕事で役目だからだ。

　しかし、陛下はそう言うことはあまり気にしない。ルカが慕われる所以でもある。


　侍女たちのウットリした視線のなか、サクナは小部屋も後にした。