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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第13章 ~花嫁の苦悩~
「私はルカが思ってるほど純粋じゃない。そんなことで泣いたりしない」
「そっか、泣くほど……キスして欲しかったんだ。ごめんな、サクの気持ちわかってあげれなくて」
何故、わかったのだろう…………
サクナは、居た堪れなくなり目を背けてしまう。
────気づいてくれるならもっと早く気づいてよ。
やや逆ギレ気味に。
ルカはそんなサクナの髪飾りを抜き取り、白に近い淡い桜色の髪がはらりと肩の上をなだれ落ちてゆく。
「キスしてもいい?」