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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第2章  ~愛してるって言って?~

 優美な笑顔を向けるルカは思わずウットリとしてしまうほど。
 陛下としての魅力、その瞳に見つめられれば誰をも虜にしてしまう。

 サクナも堅かった表情が和らぎ自然と笑顔になってゆく。


「令嬢以上だな、なかなかダンスが上手いぞサク」

「そう? よくわかんないけど」

「舞踏会は面倒臭いだけだったが、サクと一緒なら楽しいかもな」

「面倒臭いんだ…………陛下としてそれはどうかと思うよ?」

 執事長と踊っているより心がウキウキと弾む、ダンスが楽しいと思える。

「どうだ。レオ」


「そうですね、姫様にはやはり、やんわりと断る術を教える必要があるかと」

「ま、そうだな。貴族の機嫌を損ねると厄介だしな」

「ひっぱたいたら、後の始末が面倒でしょうね」

 ルカとレオナールは、フッと笑いあった。


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