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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第2章 ~愛してるって言って?~
「ん? もしかしてもっと濃厚なやつして欲しかったのか?」
「なっ、だ、ダンス中にそんな事するの?」
「…………しないよ、してほしいならするけど?」
「しちゃダメ、して欲しいって言っても駄目だからね」
ルカはサクナの頭を撫で、にこりと微笑む。
人の気も知らないで…………と、思いつつ、その感情を抑え込む。
「サク、妬いてんの?」
「な、何で、妬く必要があるのよ」
「挨拶のキスも濃厚なキスもしないよ、サクにしか」
ルカはサクナの感情を見透したかのように、何故か嬉しそうに微笑みながら言った。
何故。わかったのだろう。
それと同時に執事長も傍らでニコニコしていた。
全て訊かれていたのだと、本当に穴があったら入りたくなる思いだった。
でも、ちょっと嬉しかった────