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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第2章  ~愛してるって言って?~

 執務室に戻るなりルカはサクナの唇を塞ぐ。

「……ルカ、ここではダメだって……」

 しっとりと触れるだけのキス、サクナは唇を離しルカを見上げながら言った。

「口づけはいいだろ?」

 ブロンドの髪が再び揺らしルカはサクナの下唇を摘む、彼の熱を感じ甘い吐息がかかる。

 鼻腔をくすぐる甘い香りが漂えば、サクナの抗う気持ちまでも奪われてゆく。



 ルカはサクナを抱きかかえ、執務室の隣にある寝室に移動する。

「…………ルカ!?」

 突然浮いた躯に驚きサクナは悲鳴をあげた。

「レオに抱かれた躯を消毒しなきゃ」

「…………抱かれたってダンスでしょ?」

「でも、抱かれただろ?」

 
 執務室より少し広めの部屋。
 部屋の中央にあるキングサイズのベッドの上、ルカはサクナを抱えたままあがり腰を下ろす。

 
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