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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第15章 誕生祭 ~舞踏会の華たち~ (前編)
「ヒールのない靴に変えてくれる?」
ルカは言うなりユイナは箱をもちルカに見せる。
高いヒールを履いていたサクナはいつもの身長に戻った。下がった分だけユイナはドレスの裾をやや手直しした。
「靴を見たの」
「ん? 当たり前だろ、こんなところでサクの脚を見ようとするわけないだろ」
「ルカならやりかねないもの……」
ルカはフッと笑う。
「ふたりきりならね……」
と、無駄に色香を漂わせいつもの数倍も艶やかなルカにサクナだけではなく侍女たちもウットリと視線を送る。
そして侍女たちは一礼をし部屋から出ていった。
「あれ? 追い出しちゃった?」
「…………」