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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第15章 誕生祭 ~舞踏会の華たち~ (前編)
星の半分をリキマシア国は所持している。
自然豊かで、星のエネルギーに溢れた大地。
コスモ国の最終の目的はそこにある、そのためにもリキマシア国を攻める力が必要だった。
「正直、他国もどこまで信用していいのかわからない。納得してくれた国はむしろ安全なのかもしれない」
「……コスモ国と対抗できるほどの力を持つのはリキマシア国ぐらい。力によりコスモ国と同盟を組まざるおえない国も存在するんでしょ」
チカラをチカラで治めるのは、歪められた正義でしかない。
前陛下がチカラでコスモ国を抑えなかったのはその為である。
「コスモ国の狙いがサクだとしたら、そうも言ってられない。個人的な想いも勿論全面的にあるけど…………」
難攻不落のリキマシア国を攻め落とす為に、星剣のチカラを利用しようとしている。それは今ではなく少し先の未来。
平和を謳うのはどの国も同じ、そしてどの国も他国を信用できない。