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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第17章 ~久しぶりの再開、そして~
サクナはグラスを受け取りジッとルカを見た。
「ん? もしかして口移しして欲しかった?」
サクナはブルブルと首を横に振る。
期待していた訳じゃないが、見透かされてしまったことに恥ずかしくサクナは誤魔化すようにグラスに口をつけ甘い果汁を飲む。
まったりと少しとろみのある甘い果汁が、口に広がる。
この地方にも甘酸っぱい飲み物は多いいが、甘いだけの果汁はサクナの知る限りこの小瓶しか知らない。
甘い飲み物は幸せを感じる。
兄がたまにお土産で買ってきてくれる、この甘い果汁の飲み物がお気に入りだった。