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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第17章 ~久しぶりの再開、そして~
「ひどいルカ」
「ごめん……サクがあまりに可愛いから、つい」
反省してない。
ルカは嬉しそうに謝まり、拭った指をぺろっと舐める。
「その理由、理解できないんどけど……」
「そ? ほら、サク面白い反応してくれるからつい愉しくて」
つまりはからかわれたのだと……
ルカは優しいくせに時たま意地悪になる。
「怒った顔も可愛い……」
こっちは到堪れなくなる。
「うん、その困ったように照れる顔は、俺の好きなサクの上位だ」
「もう、そんなこと言われたら……どうしていいかわからなくなる」
「…………うん、ごめん、でもやめられない」
しれっと言うから困る。
でも、ルカはとても愉しそうだ。
「で? 俺と果汁どっちが甘い?」
「…………果汁かな。ルカ意地悪だし……」
「あれ、おかしいな…………果汁、そんなに甘かった?」
と、ルカはサクナの唇をぺろっと舐めた。
「ほんと、甘くて旨い……」
「朝から元気だねルカは」
サクナは愉しそうにしているルカに嬉しく思いつつも、呆気にとられ苦笑する。