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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第17章 ~久しぶりの再開、そして~
「もう少しゆっくり来るべきだったかしら」
「いや、いつ来ても同じだろ」
それではまるでいつもイチャイチャしてるみたいではないかと、サクナは反論したくもなるが実際そうかもしれないと余計なことを言うのをやめた。
「ジュリアン、久しぶり相変わらず元気そうだね」
「ふふ、ルカくんは、ずいぶん垢抜けたのね」
互いがニコニコとそこだけ春のようなほんわかとした空気が流れていた。
ジュリアンの口調はのんびりとしているため尚のことそれを感じる。
ジュリアンは祈り姫として王宮で過ごしていた。
サクナとケイルよりもルカと一緒に居た、その絆は親子に近く、陛下を君付けで呼ぶのは恐らくジュリアンだけだろう。