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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第17章 ~久しぶりの再開、そして~
四人はテーブルを囲み、共に朝食を摂る。
サクナは母と一緒に朝食を食べるのは、初めてのこと。ジュリアンは村に時たま帰っては来るものの夜のうちに王宮へ帰ってしまうからだ。
それを思えば、王宮にて子供の成長を見守りながら家族とともに過ごせるのは恵まれた環境と言えるかもしれない。
まだ、未定ではあるが母となることにより、子供だった頃の気持ちとは違う親としての想いが芽生え始める。
朝食を済ませ、サクナはルカの着替えを手伝う。
午前中は政務のため、いつものロイヤルブルーの盛装。
「ありがとうサク」
兄と母が傍に居ると思うと素直に甘えられないサクナは、うん、と少し照れくさそうに頷く。