この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第17章 ~久しぶりの再開、そして~
「ふふ、サクちゃんは、お父さんに似たのね。恥ずかしがり屋のところがそっくり」
「…………普通の反応だと思うけど」
人前でそう出来るのはルカぐらいだと、サクナは少し反論する。
ジュリアンはふふっと微笑む。
「サクちゃん、躯の調子はどう?」
「うん、今のところは特に……でも、朝が少し辛いかな」
「そう、懐妊中は眠くなりやすいから無理せず、眠い時は休むといいわ」
サクナは、うんっと頷く。
眠いのは懐妊してるからと思うと嬉しくなる。
「ケイルくんはどうなの? いい人いないの?」
「興味ない」
一刀両断、ジュリアンに対しケイルは即答した。
「もったいないな……お父さんに似てケイルくんいい男なのに」
母の惚気混じりの褒め言葉にケイルはため息を洩らした。
この手の話は苦手なのが良く分かる。