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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第17章  ~久しぶりの再開、そして~

 陛下の憂いは諸国の王たちとの関係。
 言葉通り、互いの国の平和を望む為ならルカがこんなに杞憂することはない。

 本心を言えば、ルカは婚礼の儀に王たちを招待したくないのだろう。


「ごめん……また、弱気になったな」

 ルカは小さく苦笑する。

「仕方ないよ、ルカは陛下だもん」

 未来をおもえば諸国との問題は無視出来ない。
 コスモ国は技術の開発により、今もなお発展し続けている。


「凶悪の根源はコスモ国だ、王たちは武力に屈指、属国とならざる負えなかった。彼らが、本当に平和を望むなら……どうにかするのが俺の役目」

 ルカの眼差しは陛下としての威厳を見せ、言葉を切る。

「諸国の王たちは、何かの企みがあるかも知れない。でも、それは王たちの本心とは限らない」

 星を二分するリキマシア国やコスモ国、それに比べ他国は軍事力も経済面も乏しく、大国を攻めるには余りにも無謀な行為。

 もし、裏があるとすれば、コスモ国が何らかのカタチで関与してるだろう。


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