この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第17章 ~久しぶりの再開、そして~

「だいじょうぶだよルカ」
サクナはニコッと笑みを浮かべた。
「ルカは人を惹きつける魅力がある、だから、ルカの為に何かしてあげたくなる。みんなもルカの幸せを願ってるんだよ」
陛下は全てを背負う。
だけど、ルカはひとりじゃない。
陛下は優しくて包容力があるから皆に慕われる。
身分を感じさせない、人懐こい性格もルカの魅力だとサクナは思う。
「きっと王たちもわかってくれる。ルカの魅力はチカラだけじゃない事を」
閉ざされたリキマシア国は、他国から見れば独裁国に見えるだろう。
古代の術者の末裔である王家に畏れを抱くのは仕方ない。
チカラで抑えつける正義は、歪みしか生まない。
リキマシア国は護るために独立国となった。星を独占するためじゃない。

