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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第2章 ~愛してるって言って?~
ルカはサクナにキスをする。
優しく愛しむようにゆっくりと愛を語らう。
躯を交わらせる事を愛し合うと言うが、サクナはその意味を知る。求める強さは本能で惹きつけられるのは香り。だけど、それだけじゃない高揚感が沸き上がる。
ルカが好きだということを。
ルカは口付けをしながらゆっくりとサクナをベッドに沈めた。欲望を剥き出しにされた心を落ち着かせ、愛し合う意味を思い出させるかのように、性急さはなく、じっくりと口づけを交わす。
火照った躯と心にはほんのちょっと物足りない。だけど、甘く優しいキスは心地よくて好き。
「サク……………」
ルカは眉根をやや寄せサクナを見つめた。ゆっくりと蒼い瞳を閉じ、再びギュッと力強く抱きしめた。
どこか思い詰めた表情と声。
サクナは、そんなルカを見て少し切なくなった。
「どうしたのルカ」
「…………サク愛し合おうな、一緒に」
「うん」
ちょっと意外だった。
ルカなら意気揚々と、そのセリフを言いそうなものだが、しんみりと言うルカに少し疑問を感じた。