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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第19章 ~歪んだ愛慕、愛執は星を狂わす~
ミモリはスオウの為に動いていた。
「だいじょうぶサクナ?」
震えるサクナをヴィストーターは落ち着かせるように背中をさする。
だいじょうぶと訊かれれば、平気ではなかった。
だが、サクナは頷きルカの背中を見据える。
後ろ姿は彼の表情は見えない、だが、冷静さを保っているように見えるがその心情は穏やかなはずがない。
この事件は、ルカが最も危惧していたこと。
だからこそ、陛下はその事を一番に疑ったのだとサクナは気づく。