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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第2章  ~愛してるって言って?~
 
「ルカ、愛し合お…………愛し合いたいルカと」


 ルカが好きひとつになりたい。
 その想いがサクナを笑顔にさせた。

「サク…………っ」

 ルカは頷き、サクナの腰を掴みぐいっと押し込む。その時、何かを突き破る感覚と押し込まれる圧迫感……………だが、痛いというより鈍痛に近く、訊いた話よりも痛くなかった。

 躯が裂けるほどではない。

 だが、熱さは増す、焼けつくように熱く何かが溶け出し血流が迸る。

 サクナは感覚でしかわからないが御身体が身体の一部になったのだと思った。喪失感というよりは一体化に近く何とも不思議な気分となる。



 眉尻を下げサクナの気を和らげるように、少し辛そうな表情をしながらもルカは優しく見つめる。

 彼が躯をゆっくりと降ろし、そのたびジリジリと襞を押し分け暖々と中に入ってゆくのがわかる。
 焼けるように熱いのは彼のものなのか、自分の内側なのか。

 奥へと繋がってゆくたび圧迫感がルカとひとつになるんだと思うと痛みも薄れてゆく。


「サク、俺、ちょっと泣きそう」

「何で、ルカが泣くの?」

「…………別にいいだろ」

 サクナはフッと笑みをこぼしルカを抱きしめた。
 拗ねたようにいう声が何だか可愛らしく思えた。


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