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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第2章  ~愛してるって言って?~


「泣いてもいいよ?」

 そう言うと。
 ルカはフッと鼻を鳴らし力強く抱きしめた。

「…………その言葉、今言うなよ」

 愛おしげに震える声でルカは言った。
 本当に泣いてるんじゃないかと思った矢先ルカは顔を上げ口づけを交わす。

 その時見えたルカの表情は哀愁を思わせる。
 でも、どこか嬉しそうな優しい表情にも見えた。

 彼を下肢で感じながら交わす口づけは少し官能的だった。口腔でルカを感じ、それが繋がった彼のものに内側から甘く切なく疼かせる。

 合わさる肌と体温がよりひとつになったことを実感させる。


「やっぱり熱いな、はぁ、ちょっとヤバイかも」

「どうして?」

「それは言えない。俺の名誉にかけて」

 なら黙ってればいいのに。
 サクナはそう言われると気になってしまう。

「だから。泣きそうなの?」

「それは…………違うけど、違わない」

「どっちなの?」

「お前の中すごく気持ちいいってこと」

 そう言われただけで、胸がきゅんって高鳴ってしまう。

 繋がった内側はドクドクと鼓動をうち彼のものが熱く圧迫している。
 みっちりと余すことなく収まったサクナの躰はルカを感じさざなむ。

「や、ちょっとサク。締めつけるな」

「え……そう言われても」

「ああ、やばい…………もう、どんだけだよ」

 ────そう言われても…………良くないのかな。



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