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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第20章 ~過去から未来へ~

「お前のそういうところにきっと俺は惹かれたんだと思う。俺、強がってるけど本当は弱いんだ、サクはそんな俺も受け止めてくれる……」
サクナは首を横に振る。
「ルカだけじゃない。私も同じだよ……強がってるけど、不安なこといっぱいだもん」
「レールの上を走っていてもさ、予想できないことで溢れてる。結局、未来をどうするかは俺たち次第なんだよな」
「……うん、切れない鎖で繋がれてても、幸せになれるとは限らない。それを掴むのは自分たち次第なんだと思う」
ルカの笑顔に迷いがなくなる。
力強い、いつものルカだ。

