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第21章 　~甘い香りに惹かれて~

「陛下、姫様。本日はおめでとうございます」

　補佐官となったユイナを先頭に侍女たちが、着替えを手伝ってくれる。

　この場ではいつものドレスに着替え、婚礼の儀で着るドレスは大聖堂の控え室にて着替えることになる。


　湖に浮かぶ宮殿と対にある大聖堂。

「陛下、この度はおめでとうございます」

　そこに間に受けていたのは執事長のレオナール。

「今日という日を迎えることができ本当に良かった。姫様、陛下とお幸せに」

「はい、執事長。いろいろお世話になりました。ありがとうございます」

　執事長の笑顔を受け、この王宮での色んなことが頭によぎる。本当に大変な毎日、疎まれた存在だと肩身の狭い思いもした。

　けど、いろんな人が自分たちを祝福してくれる。

　サクナはルカの手をキュッと握る。