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第21章 　~甘い香りに惹かれて~

「新郎、あなたはこの女性を健やかなる時も病める時も、いかなる時も愛し合い、敬い、なぐさめ、助け、変わることなく愛し合うことを誓いますか」

「はい、誓います」

　堂々と、透きとおったやや低いルカの声。
　それだけでサクナはウルっと感情がこみ上げてくる。

「新婦、あなたは────」

　大主教の綴る言葉にサクナは、震え声で同じく返事をした。

「ふたりは自分自身をお互いに捧げますか」

「はい、捧げます」

「はい、捧げます」