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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第3章 ~偽りの気持ち~

「やはり。無いのですね…………大切にされてる? 可哀想な姫様、大切なのはあなたの血ではございませんこと? さすがに血は愛せませんものね、所詮あなたは、器でしかありませんのよ」
「そんなことありません陛下はそのような非道なかたじゃない」
「ですが、ならどうして言わないのでしょうね姫様、陛下はお優しいからそれを勘違いなさらないことね姫様…………いいえ、あなたは器でしたわね」
ご満悦のように高笑いするマリー。
サクナはルカを疑うわけではないが、マリーの言葉に同様と困惑してしまう。
器。ルカの大切なのは血。祈り姫としての血筋がほしいだけ。
────ルカは、愛してない?

