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女性教師の逢瀬
第2章 罠
またしても、期待に反して何事もないまま、コップがテーブルに置かれる。私は、テーブルを斜めに挟んだ、正樹くんの45度斜め横に座る。正樹くんは、筆記具と古典の教科書をテーブルの上に広げて、真面目に補習を受ける準備をしている。補習は、ただの口実とも知らずに。

一旦座ると、恥丘はテーブルの下に隠れてしまい、正樹くんからは見えなくなる。そこで、テーブルの上に両肘を付いて、上腕で自分の乳房を挟み寄せ、さり気なく胸を強調する。正樹くんは、チラチラと、私の乳首の突起を盗み見ている。何か切っ掛けがあれば、正樹くんは、必ず私を襲う。そんな、何の根拠もない確信があった。切っ掛け作りに、私は、同じ居間に有る本棚へ、古典関係の本を、必要もないのに何度も取りに行く。その度に、私は立ち上がって、ヨガウェアで卑猥に強調された恥丘の輪郭を、正樹くんの目の前へかざす。本を探す振りをしながら、本棚の前で、腰を屈めたりスクワットしたりと、姿見で確認済みの猥褻なポーズを取る。
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