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バーチャル世界
第1章 1

そこは、地下と地上の境目が開けたガラスケースとコンソールタスクが、白い光をまき散らして存在するエリアだった。壁には、光の線を描き出す魔法陣が、黒いローブを翻している。中は暗くて狭いので、智菜とローレンシアは、その中に入った。
入り口から一番奥まで行くと、また壁に光の線が引かれ、白い光が現れた。
「この光は一体……」
「この場所が、ゲーム世界の量子世界です」
「ゲーム世界……。これは、ゲームのエントリールームじゃなくて、現実の世界ですか?」
智菜は絶句した。
「ええ、そうです。この空間は、量子アニメーションが描き出す世界に近いですよ。ゲームメンバーが集まるサロンなんです」
「本当に?」と智菜は驚いた。
「ええ、ゲーム内の世界なのですよ。でも、量子世界ではゲームの終了までに、ゲームのキャラクターが死亡してしまった場合のみ、ゲームが終了した後に行われるゲームのリセットが発生する設定があるんです。それと、ゲームの最後のボスに挑むこともできるんですよ」
「ゲームのラスボス……」
智菜は唸った。
「はい、その通りです。でも、今の智菜さんとローレンシアさんの姿は、ゲームのラスボスが登場するときの姿ですよ」
「え? だって、ローレンシア……」
智菜は、目の前のリアクションの薄さに引き気味になった。
「ええ、私がローレンシアです」と白いローブの中から手を出してお辞儀をした。
彼女はまず智菜の前で恭しくひざを曲げて両手を取った。それから、智菜の唇に自分よりも大きな口付けをした。そして、智菜の頬を自分の長い指で押した。顔の前に自分の頬を当てる、というのはローレンシアが得意なのだということが智菜にも分かった。ローレンシアの長い指で唇を押されて、顔の前の智菜の目の前を赤く染めるのを智菜は怖がって押さなかった。
智菜はローレンシアの手をがっちりと掴んで逃がさないと固く握りしめる。
「わ、わかった。……ごめん」
そう言うと、智菜はローレンシアの顔に近づいてゆったりと近づく。ローレンシアは、まるで誰かに自分を見てもらうような表情で智菜を見た。智菜は、ローレンシアの目を見て言う。
「……私と一緒にゲームをしてみない?」
これまでずっと我慢してきた。それが、ここまで言われるとどうにも我慢出来なかった。智菜は、本当にこの人とうまくやっていけるんだろうか。智菜は、顔を赤くして俯いた。
入り口から一番奥まで行くと、また壁に光の線が引かれ、白い光が現れた。
「この光は一体……」
「この場所が、ゲーム世界の量子世界です」
「ゲーム世界……。これは、ゲームのエントリールームじゃなくて、現実の世界ですか?」
智菜は絶句した。
「ええ、そうです。この空間は、量子アニメーションが描き出す世界に近いですよ。ゲームメンバーが集まるサロンなんです」
「本当に?」と智菜は驚いた。
「ええ、ゲーム内の世界なのですよ。でも、量子世界ではゲームの終了までに、ゲームのキャラクターが死亡してしまった場合のみ、ゲームが終了した後に行われるゲームのリセットが発生する設定があるんです。それと、ゲームの最後のボスに挑むこともできるんですよ」
「ゲームのラスボス……」
智菜は唸った。
「はい、その通りです。でも、今の智菜さんとローレンシアさんの姿は、ゲームのラスボスが登場するときの姿ですよ」
「え? だって、ローレンシア……」
智菜は、目の前のリアクションの薄さに引き気味になった。
「ええ、私がローレンシアです」と白いローブの中から手を出してお辞儀をした。
彼女はまず智菜の前で恭しくひざを曲げて両手を取った。それから、智菜の唇に自分よりも大きな口付けをした。そして、智菜の頬を自分の長い指で押した。顔の前に自分の頬を当てる、というのはローレンシアが得意なのだということが智菜にも分かった。ローレンシアの長い指で唇を押されて、顔の前の智菜の目の前を赤く染めるのを智菜は怖がって押さなかった。
智菜はローレンシアの手をがっちりと掴んで逃がさないと固く握りしめる。
「わ、わかった。……ごめん」
そう言うと、智菜はローレンシアの顔に近づいてゆったりと近づく。ローレンシアは、まるで誰かに自分を見てもらうような表情で智菜を見た。智菜は、ローレンシアの目を見て言う。
「……私と一緒にゲームをしてみない?」
これまでずっと我慢してきた。それが、ここまで言われるとどうにも我慢出来なかった。智菜は、本当にこの人とうまくやっていけるんだろうか。智菜は、顔を赤くして俯いた。

