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ただ犯されたいの
第11章 【興味本位でカラダを売ったら相手が親友のお父さんだった】





「やだぁ!彩香、パパにそんな畏まらなくて良いってば!お粥とかも作ってくれたの〜」




「そ、そうか、いや本当にすまない、良くしてくれてありがとう」




「いえ、あの、私もうそろそろ帰りますね」




「あ、じゃあパパ送ってあげてよ」




瞳がとんでもない事を言い出すので慌ててお断りする。
そりゃそうよね。
知らないんだもん。
私もびっくりしてる。
まさか瞳のパパさんがあの山本さんだったなんて。




私…………瞳のパパさんとセックスしちゃった。




付き合おうって言おうとしてた。
瞳に恋バナでもして、写真見せてたかも知れない。
そう考えただけでゾッとする。
やっと出来た親友なのに。
自分の手で壊そうとしてた。




途中で父と落ち合うと嘘をついて逃げるように帰ってしまった。
瞳に変に思われたかも。
もう会わない……会えない。
バレてしまった。




大丈夫、もう終わろうとしてた。
何も傷付かない。
一線越えてしまった事実は消せないけど、親友のパパさんとしてこれから接する事に決めた。
あまり会うこともないだろうし、お泊まりはやっぱり瞳に来てもらおうと思った。




すると、その日の夜、山本さんから連絡が来た。




(○日○時、○○駅前で)




えっ!?会うの!?続けるって事!?
私はもう、パパ活として山本さんとは会えないよ。




(もう、会えません)




(ちゃんと話をしよう)




(わかりました、話をするだけなら)




本当はもう登録を抹消するべきでした。
二度とナツミとして会わないように。
瞳に申し訳なくて、何も知らずに“親友”って紹介してくれて……どんな顔をすれば良いのかわからなかった。




後日、指定された日時に駅前で待ち合わせる。




本当にサヨナラするつもりでした。
最後にちゃんと顔を見て関係を解消する。
出来ればなかった事にしたい。
そんなの無理だけど今日この日を終わりの日にして前に進めたら……そう思っていました。
あなたに会う数秒前までは。




「乗って」と言われて躊躇する。
だって初めて車で来たから。
「娘が彷徨いてるかも知れない」
そう言われて仕方なく乗ることにした。
勢いよくロータリーを抜けて走っていく車内。















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