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ただ犯されたいの
第12章 【お風呂の中でイケナイ性教育】
「じゃ、もうこれで終わり」
「え…?」
「お母さんが教えるのはここまで、あとは好きな子が出来た時にしなさい?わかった?」
「………わかった」
これで普通の親子に戻れる……そう思っていました。
まさかあそこまで息子を暴走させてしまうなんて思いもしなかったのです。
「送別会?」
「うん、13年勤め上げた人のね、親の介護で辞めちゃうのよ…良い人だったから残念なんだけど、お世話になった人だから顔出してくるわ、遅くても10時までには帰ってくるから」
「ふーん、わかった、じゃ、その日カレーにして?レトルトじゃないやつ」
「アハハ、了解!作っとくね」
「あ、辛口ね?中辛は辛いうちに入ってないから」
「はいはい」
その日は少しだけお洒落して出掛けた。
要望通り、一旦帰ってシャワーを浴びてカレーを作り置きして出た。
辞めちゃう人も良い年であと数年で定年退職するはずだった。
前倒ししての退職。
たくさん労いの言葉を送り少しお酒も入った。
「滝田さん飲んでる?」とお酌してくれる上司。
皆良い人なんだけどお酒入るとどうもなぁ。
「女手ひとつで偉いよ滝田さんは」って毎回言ってくれるけど目が据わってから言い始めるからあまり近くに居ると身の危険を感じる。
それを押し退けて助けてくれるのが危険上司のそのまた上司。
「送るよ」
スマートにそう言って二次会組から連れ出してくれる。
息子が居ることも知ってるし、私の中は息子中心で生きてるって事もわかってくれている。
本当に出来た上司だ。
「あいつらの事は明日注意しておくから」なんて痴がましいです。
「あの、本当に此処で大丈夫です、駅から近いので」
酔ってるせいか、その上司が2割増し格好良く見える。
もう恋愛なんて更々するつもりないし、そもそも40のオバちゃんなんて相手されないって。
多分同い年くらいかもだけど。
謙遜ばかりする私を腰から引き寄せられて「ひゃあ」と変な声出しちゃう時点で終わってる。
「さっきから真っ直ぐ歩けてないのでお願いですから家の前まで送らせてください」
「はい、すみません」
確かにちょっと飲み過ぎたかも知れない。
久しぶりの居酒屋だったし気分も良くて。