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妄獣
第1章

「…っ、ん…」

手が止まらない。

ほぼ日課になってるオナニーのオカズはもちろん彼女。
存在を知った日から、俺、彼女で何回抜いたんだろ?

笑顔、声、でかい胸、柔らかそーな二の腕、小さくない尻、細くない脚。目に焼き付けた彼女の全部がズリネタになるんだから仕方ない。

──そこに妄想が加われば、完璧。

俺はいつも通り、配達に来た。で、彼女もいつも通り俺を招き入れる。何の疑いもせず、無防備に。

『ご苦労さまで…きゃっ?!』

いきなり突き飛ばせば、彼女は床に尻もちを着く。
そのまま押し倒して馬乗りになるんだ。

『ゃだっ…、なに…?!』

混乱と恐怖に染まった瞳で俺を見上げ『離してください』『やめてください』とかなんとか叫び暴れる彼女。力じゃ絶対俺に勝てない筈だから、押さえ付けて、動きを封じる。

『ひ…っ』

そしたら…いつも彼女が着てる野暮ったい服をむしり取ろう。ブラも邪魔。──あー、ほら。胸がぶるんっと飛び出した。俺はそれにむしゃぶりつくんだ。

『いやあああっ!』

身を捩って叫ぶ彼女。でも残念。ググッた時に見たけど、ココ、防音対策万全なんだよね。寧ろどんどん泣き喚いて。声聞かせてよ。

口の中で乳首を弄りつつ、歯も立てながら。片手は彼女の両手を捕まえて、もう片手を…下着の中に滑り込ませた。

──濡れてんじゃん。(現実では俺の先走り液だけど)

挿入れたい。ガン突きしたい。

『ぃや…っ!だめえぇ……っ!』

無理やり四つん這いにさせた彼女を一気に貫く。
俺の中の雄を最高に満たしてくれる格好。

『…だめ…っ…やらぁぁ…っ』

拒絶の言葉とは裏腹の甘い声を聞かせてくれる、妄想の中の彼女。手を動かす度にぐちゅぐちゅと卑猥に鳴り響く、現実の俺の分身。

音と手の生暖かい感触は、愛液で潤った彼女の中に入り込んでいくかのように錯覚させてくれた。

「──ん!…っ!」

…やばい、すげー気持ちいい。快楽に溺れた手は止まらない。

『あ…んぁっ…!あぁん…っ』

彼女の声が甘いだけのものになった。
俺に堕ちたんだね。

滴る液を竿全体に絡めて、塗り込んでいくように扱き続けて。
やがて彼女は俺にとどめを刺してくれた。

『…わ、たし…に、だして…っ!』
「っ、あ……イく…──!」


妄想では、彼女の奥の奥。
現実には、自分の掌の中。

俺は欲の果てを吐き出した。
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