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スワッピング入門+(続)+(3)妻が見知らぬ男に犯される時
第94章 別れ
「最初は緊張もあって、エレクトしなかったのですが・・・。」

会話の中身は卑猥なのだが、違和感はなかった。

いつもながら、大学の教授が講義しているようだ。

「秋生さん夫妻が明るく接して・・・な、かおり・・・。」

「そうね・・・・。」

何かを思い出したのか、恥ずかしそうにうつ向いた。

砂をいじりながらポツリと呟いた。

「私達とも・・・ね?」

そのまま映見の顔を覗き込むようにしている。

「でも、それ以上に・・・・。」

藤本さんの声が一段、高くなった。

「若槻さん御夫妻が参加されて・・・本当に・・・・。」

感慨深い表情で、話を続けている。

「素晴らしかった・・・興奮も・・・感動も・・・。」

僕と映見、かおりさんも目をキラキラさせながら聞いている。

「私の人生の中で、最高のセックスでした・・・。」

その言葉に僕達は素直にうなずいた。

「こんな最高の組み合わせはもう、二度とありません。」

波の音がBGMのように重なっている。

「これが、最後のスワッピングになるでしょう・・・。」

僕が声を出さなかったのは、薄々予感していたからだった。

「秋生さん夫妻も、今回を最後にするそうです・・・。」

太陽がまぶしいのか、藤本さんの両目が細くなっている。

「子供を作りたいと・・・。」

「実は、僕達もなんです・・・。」

僕の言葉に予期していたのか、驚きもせずにうなずいた。

僕と映見は朝の会話を思い浮かべた。
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