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VRの罠(汚された愛と勇気の戦士達)
第3章 潜入
「教育者ともあろう者が、か弱い女生徒に、こんなイヤらしい事をして・・・。許せないっ・・・・美しき天使の矢を・・・・受けてみよっ・・・。」

きめ台詞と共に、三人はポーズを取っている。

「うぬぬっ・・・・こ、こしゃくなぁ・・・・。」

これも悪役特有のセリフがインプットされているのか、ハゲ頭の校長が唸っている。

(フフフッ・・・可笑しい・・・あの校長の顔で・・・まるで本物みたい・・・。)

「ヤロウッ・・・・。」

町田が向かってきた。

見事なキックを連続で放ってくる。

「キャッ・・・。」

愛がひるみながら、後ずさる。

痺れるような痛みを感じた。

(す、凄い・・・・本当に攻撃されているみたい・・・。)

「愛、油断しちゃダメよ、こいつはゲーム用にバージョンアップされてるんだから・・・。」

ミホが叫んだ。

「う、うんっ・・・。」

愛は真剣な表情で頷いた。

博士の言っていた通りだ。

ゲームだと思って油断していると、淫魔達にやられてしまう。

「エンジェル・ウェーブ・・・・。」

ユカの声と共に、グリーンの光の波が町田を襲った。

「ウギャー・・・・。」

もんどりうつ男に、続けて愛も攻撃体制にかまえる。

(よーし、本気でやるわよぉ・・・。)

両手を額のティアラにかざした。

宝石のルビーが鮮やかな赤色に輝く。

「エンジェル・ビーム。」

ミホもサファイア・ブルーの光りを放つ。

「エンジェル・トルネードォ。」

「ギャッー・・・・。」

強烈な衝撃波で、町田と校長は部屋の壁に叩きつけられた。

「さっ・・早く逃げましょう・・・・。」

サヤカとシズカに駆け寄った三人は、かばうように出口へと向かった。
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