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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第6章 痴漢
(ど、どうしよう・・・・)

少女は困惑した表情で、外の景色を眺めていた。

満員電車に閉じ込められたまま、終点まで降りる事が出来ないのだ。

その時間は約30分もある。

人が、それも大半が中年男のサラリーマンがひしめき合う車両で、身動きも出来ない状態が続く事に果たして耐える事が出来るのだろうか。

特に圭子の後ろから強烈な口臭が漂ってくる。

それは昨夜の竹内を連想させ、悪夢のシーンを脳裏に蘇らせるのだった。

(ああん・・・・・ど、どうにかしなくちゃ)

せめてこの匂いからだけでも逃れようと身をよじるのだが、どうしても位置を変える事が出来なかった。

それも、その筈だった。

後ろにいる男は新聞を持ったまま顔を隠してはいたが、シッカリと前にいる女子高生をマークしていたのである。

まだ冬でもないのに、薄手のコートを着ていた。

ボタンを外しているのか、広げた姿で圭子を包むようにして立っている。

(へへっ・・・・逃がしゃしないぜ)

男はベテランの痴漢常習犯だった。

何度も経験があるらしく、満員電車で若い女を見かけると巧みに近寄り、後ろのスペースを確保するのだ。
後姿しか見てはいないが、今朝の獲物は中々良さそうな気がした。

ほっそりとしたプロポーションと長い足は、そそるものがある。

艶やかな髪から漂う甘い香りも最高だと思った。
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