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させ子の結婚
第1章 その1
その一報はたちまちの内に院内に広がっていった。
「え、させ子が結婚」
「あの、させ子が・・・」
「で、相手は・・・」
「磯川ってヤツらしい」
「すると、もう・・・」
「・・・だろうな」
医局、病室では似たような話があちらこちらで、小声で交わされていた。
させ子は通称で、それも院内の知る人ぞ知る呼び名だった。
彼女の本名は、佐野誠子である。
「佐野君、○○先生が来てくれって」
「佐野さん、三○二号室へ急いでお願い」
「次の夜勤代わってくれない、誠子さん」
彼女にはあちこちからしょっちゅうこのような声がかかる。
そして常にその返事は明るく
「はーい」
なのである。
「・・・で、相手の磯川って誰だい」
「さあ、知らないな-」
「それがな、何でも一ヶ月前に佐賀県の△△病院から移ってきた新米らしい」
「へー」
「一目惚れだとよ」
「・・・てことは、そいつは本当のさせ子の姿を知らないんじゃあないか」
「・・・」
身に覚えがある者達にとっては、言い様もない沈黙が流れた。
午後三時、その部屋は副院長から鍵を預けられた者しか開けることはできなかった。
「むう、むうう・・」
「あっ、ああ、あぁぁー・・・」
病院内とは思えない高級なベッドの上では、生まれたままの姿の二つの肉体がからみあっている。
ベッドの傍には、白衣やナースウェア、それに男女の下着類がばらまかれたように散っていた。
「おお、おおー、む、むっ、むっ・・・」
「あん、あん、あはーん、あん、あん・・・」
「え、させ子が結婚」
「あの、させ子が・・・」
「で、相手は・・・」
「磯川ってヤツらしい」
「すると、もう・・・」
「・・・だろうな」
医局、病室では似たような話があちらこちらで、小声で交わされていた。
させ子は通称で、それも院内の知る人ぞ知る呼び名だった。
彼女の本名は、佐野誠子である。
「佐野君、○○先生が来てくれって」
「佐野さん、三○二号室へ急いでお願い」
「次の夜勤代わってくれない、誠子さん」
彼女にはあちこちからしょっちゅうこのような声がかかる。
そして常にその返事は明るく
「はーい」
なのである。
「・・・で、相手の磯川って誰だい」
「さあ、知らないな-」
「それがな、何でも一ヶ月前に佐賀県の△△病院から移ってきた新米らしい」
「へー」
「一目惚れだとよ」
「・・・てことは、そいつは本当のさせ子の姿を知らないんじゃあないか」
「・・・」
身に覚えがある者達にとっては、言い様もない沈黙が流れた。
午後三時、その部屋は副院長から鍵を預けられた者しか開けることはできなかった。
「むう、むうう・・」
「あっ、ああ、あぁぁー・・・」
病院内とは思えない高級なベッドの上では、生まれたままの姿の二つの肉体がからみあっている。
ベッドの傍には、白衣やナースウェア、それに男女の下着類がばらまかれたように散っていた。
「おお、おおー、む、むっ、むっ・・・」
「あん、あん、あはーん、あん、あん・・・」