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朝の日課
第1章 通勤電車 
電車が入ってくるアナウンスが、いつものように聞こえる。

見知った他人たちが、それぞれの乗降口へと密集して行く。

触れ合う身体。

しかし、それは単なる接触。

わたしには物と変わりはない。


わたしは電車に乗り込むと、反対側の乗降口へと進む。

次の次の駅で開く側だ。

でも、わたしはそこで降りるわけではない。


彼を迎えるためだ。
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