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朝の日課
第1章 通勤電車
彼の手の甲は、おしつけるわたしのお尻を強く押し返す。
お互いが意識し合っていることを確認する。
……そんな事しなくても良いのに。
……いきなり手の平でお尻をつかんでくれて良いのに。
……気の済むまで撫で廻してくれて良いのに。
儀式めいたいつもの段取りを、わたしはもどかしく思う。
でも、ベッドで全裸の身を覆ったシーツをゆっくりと剥がされて行くのに似た、この感覚が、わたしの内股を甘く焦らす。
彼の手の甲は何度もお尻の谷間を横断する。
ごつごつした彼の指の付け根の節四つが、行きつ戻りつしながら、わたしのお尻を撫でて行く。
楽器を奏でているような手の動きだと、目を閉じているわたしは感じ取っている。
わたしは楽器。
最高の楽器は演奏者の想うがままに尽くすもの。
わたしは彼の最高の楽器でありたい。
彼の手が止まる。
彼の手がわたしのお尻から離れる。
次の儀式が始まるのだ。
お互いが意識し合っていることを確認する。
……そんな事しなくても良いのに。
……いきなり手の平でお尻をつかんでくれて良いのに。
……気の済むまで撫で廻してくれて良いのに。
儀式めいたいつもの段取りを、わたしはもどかしく思う。
でも、ベッドで全裸の身を覆ったシーツをゆっくりと剥がされて行くのに似た、この感覚が、わたしの内股を甘く焦らす。
彼の手の甲は何度もお尻の谷間を横断する。
ごつごつした彼の指の付け根の節四つが、行きつ戻りつしながら、わたしのお尻を撫でて行く。
楽器を奏でているような手の動きだと、目を閉じているわたしは感じ取っている。
わたしは楽器。
最高の楽器は演奏者の想うがままに尽くすもの。
わたしは彼の最高の楽器でありたい。
彼の手が止まる。
彼の手がわたしのお尻から離れる。
次の儀式が始まるのだ。