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女たちは生きる
第8章 瑠美
辛い?
私たちの辛さは果たして同じなの?
 
確かに
強姦されたわけじゃ無い

ただ独りで闇に流されていった
その痛みを
誰が判ると言うのか
未来へ繋がっていく可能性を
潰した重さを
誰が覚えているのか
それはきみと私だけだなんだよ!


瑠美はその日彼と病院へ行った
何かと気遣いを見せる姿が
かえって遠い存在に思えて為らなかった
一連の書類を出して待合室にふたりでいても会話なんか無かった

暫くするとふたりで診察室に呼ばれ医師から最後の確信をされた

彼も結構言われていた

「行為をするには自ずと責任が伴う 幾ら相手が大丈夫だと言っても避妊するのは当たり前 
今から命を葬る事をしっかり肝に銘ずること
馬鹿は何度でも過ちを繰り返すんだよ
いずれこの重みに気付けるといいけどね」
項垂れる彼

瑠美は別室に連れて行かれ
処置の準備に入った
「四カ月に入ろうと為ているからね 軽いお産になるのよ
処置後麻酔が切れたら相当痛むから覚悟し為さいよ」

処置台の寝かせられ足を固定された
ガシャガシャと器具が準備されていく
「全身麻酔だからね 打ちます
はい 一緒に数数えるよ
十 九 八 な……」
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