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私じゃなくても
第1章 隣の部屋
あ、もう泣き止んだみたいやな。
そういえば
奥村さんは出張いうてたけど
ワンちゃんが風呂入る時はどうすんねやろ。
赤ちゃん寝たら、そーっと入るんやろうか。
せやけど途中で起きて泣き出したらと思うと、ゆっくり入ってられへんやろな…。

あーようあったまった。
そろそろ身体洗うか。

と、湯船の栓を抜こうとした途端
なんやワンちゃんの部屋が騒がしくなった。

赤ちゃんが今までにないくらい大きな声で泣き、ワンちゃんがバタバタと歩く音が聞こえる。
はっきりは聞こえへんけど
ワンちゃんが赤ちゃんの名前を何度も呼んでるみたいや。
大丈夫やろうか……。
なんや心配になって風呂の栓も抜かずにいると
『ガシャン!』
と、何かが割れる音が聞こえた。
それに驚いたのか赤ちゃんは更にギャン泣きで、ガタゴトとワンちゃんの慌ててるような物音が聞こえる。
どないしたんやろ。
大丈夫やろうか。
奥村さん、おらへんのよな……
あかん!気になってしゃあない!
じっとしてられへんなった俺は湯船から飛び出し
猛スピードで身体を拭くと
ささっと着替えて部屋を飛び出した。

そして俺は

ピーンポーン…

ノックでは聞こえへんかも知れへん
そう思うた俺は
インターフォンを鳴らした。

ピーンポーン…



「はーい…」

「早瀬です!
大丈夫ですか?何か…」

何かって…
俺に何ができるんや?

ふと
そう思った瞬間
目の前のドアが開いた。

あ……

ワンちゃん

泣いてる。


ワンちゃんの目は
明らかに潤んでて
急いで涙を拭ったような顔をしていた。

「ごめんなさい、うるさくて
泣き止まなくて
本当にすみません」

そして
申し訳無さそうに
俺に深々と頭を下げた。
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