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孫娘みーちゃんとの日々
第10章 みーちゃんの恋は何色
 その日の夜、みーちゃんは元気なく帰って来て静かにお風呂に這入って寝た。じじが心配して寝たふりをしたまま眼をつぶって耳を澄ませていた。静かに気配を消して動くみーちゃん。深くためいきして漸く自分の布団に這入ったようであった。そのうち可愛い寝息が聞こえてきたのでじじもつられて寝入った。
 朝になって、ママさんがごそごそと動きだした。そして、小さい声でみーちゃんを起こしてぐずるのを引きずるように母屋に連れて行った。
 ひそひそと話声が続いて、
「やっぱり!!」という声が響いたあとはまたシーンとなった。
じじは既に眼を覚ましていて薄目をあいて辺りを見たがそれも直ぐにやめて耳をダンボにして音に集中していた。
 あまり起き出す時間を変えるのは却っておかしいとして何時ものごとく動き始めた。が、小一時間はじっとして過ぎていた。

 母屋に行く前に縁側の窓を開けたじじであった。
 じじが母屋のテーブルに着くと既にみーちゃんは朝食のパンをむしゃむしゃと食べている最中であった。その向かいにママさんも居て、
「じじ、おはよう」と声を揃えて言ってにこにこしていた。
「みーちゃん、ママさんおはようさん。みーちゃん今日は早いんだねー」
「お見送りをせがまれて行くのよ、じじ」
「見送り?どなたの見送り?」
「みーちゃん、端折ったら分からないわよ。彼氏の見送りよ、合宿に今日から行くみたいなのよ、グリズリィさんがね」
「へー、そんなんじゃ。合宿行くのに見送りがあるのかね?」
「何でも、家族はほとんど来ないけど、彼女や友達が見送るのがブームのようなんですって」
「みーちゃんはグリズリィくんの彼女なんじゃなあ」
「そうよね、みーちゃん。大事な彼氏さんですよ」とママさんが言ったが、みーちゃんはにこにこ笑っているだけであった。
「それから、じじ。みーちゃんとわたしは今日か明日には離れから撤去して元の部屋に移動します。良かったわね、じじのご希望通りにしますから」と嫣然と笑って宣言した。
 そして、ぼーぜんとしているじじをそのままに二人揃って出かけて行った。
 玄関先でママさんがいろいろ訊いている声がして、どうやら見送りは駅前であるらしいとじじは理解してそれで出勤するママさんと一緒なんだと思った。ママさんは見送りに参加するわけではなく、みーちゃんの彼氏であるグリズリィに会うつもりのようだ。
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