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ムッツリ最高
第11章 私を清めてくれるもの
また、悲しみが襲ってきて、私は一人で泣いていた。
画面のなかのやりとりが、そのやりとりをしていた時の、ふわふわした幸福な気持ちが、今の自分と違いすぎて、虚しくて悲しい。
それも、自分のせいなのに。
自分がこれまでにしてきたこと、あの場で強く抵抗できなかったこと・・・。
水曜日の夜には、彼が月曜にくれた小説のように、私の部屋に忍び込んでいっぱい犯してくれる妄想を二人で語り合っていた。
その日の朝つけていた黒い下着で、彼に縛られて、鋏で下着を切られながら、しとどに濡れる妄想をしていた。
彼も、そんな被虐的な私に興奮すると言ってくれていた。
そのまま、無理やり肉棒をねじ込まれたら、私が歓喜するだろうと彼が言い、私もそうなってしまうだろう、と返事をしたのだ。
もしかしたら、彼に今日のことを告げたら、私が喜んで犯されたと思ってしまうかもしれない・・・。
もうどうしていいかわからず、涙が止まらない。胸も、肩も、痛くてたまらない。
ぼんやりと泣きながら、何十分経っただろうか・・・。
その時、部屋のインターフォンが鳴った。
えっ??
モニターを見ると、エントランスモニターに映る彼がいた。
開けて。
少し、強い、命令口調で。私はなんだか夢でも見ているように、エントランスを解錠する。
どうして・・・?
ぼんやりしたまま、モニターの前に立っていたら、すぐに玄関のドアフォンが鳴る。
扉を開けると、本当に心配そうな目をして、私をのき込んでくれる。私はまた涙か止まらなくなる。
何があった?大丈夫かい?
彼が優しく私を抱きしめてくれて、私は一層泣き、嗚咽さえ漏らしながら、彼の胸に顔を埋めた。
泣きじゃくる私が落ち着くまで、彼が私の頭と背中を優しくさすってくれる。
やっとしばらくして、落ち着いてくると、彼が、私の顔を覗き込もうと肩に手をかけた時、上村くんに強く押された場所に彼の手が当たって、私は思わず身をひいてしまう。
いたっ・・・。