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レスさんとシンママちゃん【完結】
第12章 出張編  夜の女の子


午後の作業も無事に終わり、残りは明日となりました


メーカー応援は今日だけ、本社応援は明日までです


残りの1週間は営業部のメンバーだけで撤去を終わらせます



今日は本社商品部、営業部、メーカー合同で宴会です


車で1時間、駅前の商店街の居酒屋を先輩が予約してありました



一度ホテルにチェックインして、シャワーだけ浴びて集合です



オーナー夫妻とマナミさんも来ていました


ボクは取り引き先さんたちと談笑、バイヤーも絡めてお互いのやり取りする架け橋を作ってあげます


取り引きさんにはバイヤーの趣味や地元、前職なんかを伝えてありますので、どっかからうまく引き出して会話につなげてくれるでしょう



酒好きなバイヤーさんばかりなので酒に強い取り引きさんが囲みます



ボクは酒が飲めないので、このあたりで席を変わります


マナミさんは店長夫妻と昔の話しで盛り上がっていましたが、立ち上がったボクを見つけて呼び寄せました


どうせなら担当主任の先輩を呼んだら良いのに、と思いながらせっかくなんでお席につきます



「アンタ、酒は?」

赤ら顔のオーナーが聞いています

「お酒ぜんぜん呑めないんですよ、小さいコップにビール注がれただけで吐いちゃいます」



「タバコは?」


「タバコも吸ってないですねぇ」



「ギャンブルするかね?」


「いやあ、やってないです、学生時代に何回かパチンコ行ったぐらいですかねぇ」



「じゃあ、オンナか?」



「彼女はいますけど、遠距離だしもう何ヶ月も会ってないです」



「ふぅん、アンタ仕事は出来ても人間としては面白くないねぇ?」



「自分でもそう思います、音楽聴いたり、映画みたりするほうが好きなんで、スポーツもやってこなかったんで…、せめてお酒が呑めたら地酒とか地方の美味しいものとか知れたりできるんですけどねぇ
 こういう出張があってもコンビニ弁当ばっかりですよ」



「そりゃ人と上手く付き合えん!酒もタバコもギャンブルもスポーツも全部人とコミュニケーションするためのもんだ!でないとアンタに話し掛けてくれる人間がおらんようになるで?」



オーナーの言ってる意味はよくわかります

ボクはあまり面白みの無い人間なのです……


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