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ムッツリ最高〜隆の想い〜
第5章 この先へ

 妄想のやり取りだけではなく、知性が溢れていて、素直で、可愛らしく、そしていやらしいこの女性に、僕は心から癒やされている・・・。

 ベンチに彼女を座らせ、僕もその横に座る。
 僕を見上げるように瞳を覗き込んでくれるその顔が、また、胸を高鳴らせる。



 僕は、この人に、恋をしている・・・。こんな気持ちは、初めてで・・・これが、初恋かもしれない・・・。



 僕は、少年のように、おずおずと、彼女の顎をつまみあげ、口づけをした。

 そして、今の気持ちを、震えるような思いで、告げる。



 僕はね、若い時から、ただのSEXには興味はないんだよ。初めて女性を知ったのも、20歳を超えてからだからね。
 同級生が回してくるビデオも、写真も、確かに物理的には僕を勃起させたけど、精神的にはどこか乾いていて、満足できなかった。

 僕は、昔から、官能小説に感じるんだ。
 それも、深く精神的に愛し合った二人が倒錯的に愛し合うような物語にね。
 いつか、そんな出会いをしてみたい、と、願いながら、生きてきた。



 彼女は、何も言わずに、不器用に話す僕を見つめてくれている。



君には、そんな僕の、本当の欲望を、ぶつけてもいいのかな・・・。
これまでのやりとりも、今日の君との触れ合いも、ここまで、嘘のように、僕には理想的だ。
だから、今、むしろ、怖いくらいだよ。
この先に、進んでも、いいんだね??



 彼女に、嫌と言われたら・・・。今日、会ったばかりなのに・・・。これからの日々、彼女なしで耐えられるとは思えない・・・。



 切なくて胸が痛い。彼女に焦がれる僕の身体が、心臓を不器用に動かしているようだ。

 そんな僕をしっかりと見つめながら、彼女は言ってくれた。



はい。もっと、あなたと、つながりたいです。



 僕の心臓は、今度は嬉しさで激しく鼓動を増す。

 彼女の頬に触れる僕の手は震えてさえいた。僕は、まるで少年が初めて恋人にするような気持ちで、彼女にそっと、キスをした。

 そして、彼女の白くて柔らかい手を握りながら、聞く。



今日の夜は、一緒に、過ごしてもらえますか?



 彼女のバニラの匂いが、僕を包み、その柔らかな唇が頬に触れる。



もちろん、です。



 彼女が答えてくれて、僕は、もう、完全に彼女に心奪われていた。


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