この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ムッツリ最高〜隆の想い〜
第7章 絆
一緒に最後のシャワーを浴びていた時、彼女は僕にギュッと抱きついて、その不安をぶつけてくれたのだ。
どこに、住んでるかも・・・連絡先も、知らない・・・家族も、いるかも??
あんなに、すごい、、、気持ちいいこと、初めて知ってしまったのに・・・私は、明日から、どうしたらいいか、わからなくて・・・怖くて・・・。
僕は彼女を抱きしめたまま、意を決して彼女の問いに答えた。僕を繋ぐ軛のことも・・・彼女にはきちんと伝えなければ・・・。
住んでるのは、中央区だよ。仕事はね、〇〇高校の国語の教師だ。
そして・・・妻が、いるよ・・・。
えっ!!!
彼女がとても驚いた顔をして息を呑んだ。その表情が固まったように見えて、僕は怖くなり、彼女の両頬を掌で包み、目を覗き込んで、言った。
妻とは、全く、愛はないんだ・・・身体も、心も、全く繋がっていない。
ただ、社会的に、夫婦でいるということを彼女が求めているだけなんだ・・・。
そんな、囚われたような生活の中で、君に出会えた奇跡を、僕は信じたい。
そして、僕は彼女に口付けた。
鈴音、、、お願いだ、、、僕と、、、これからも、一緒にいて、、、?
僕はまるで縋るように言ってしまった。でも、彼女なしではもういられない気持ちだった。
初めて、昨日、会ったばかりなのに。でも、僕にとっては、奇跡と呼べるほどの出会いだったのだ。もう、彼女なしでは・・・。
彼女はそんな縋るような僕をじっと見つめて、そして、うなづいてくれた。